No.174 2006年7月11日 大河原 仁

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さいた歳時記「雲上の楽園」

加登さんの「赤紙」の話、興味深く拝見しました。
自動車免許で、高齢者を特別扱いするのは、高齢者の事故が多いから でしょうか。
それで、思い当たるのは、最近の山岳事故でも、高齢者が多いことです。 ならば、登山に向う高齢者にも3年に1回の講習を義務付けるというのは どうでしょうか。
国の管轄省は、国土交通省、文部科学省、環境省のどこでしょうか? ひょっとすると、もう退職後の仕事作りの一つとして、考えているかも知れ ませんね。

加登さんの歳時記を読んで、もう一つ若い頃受けた「防火管理者」の講習 会を思い出しました。
自治省の外郭団体が主催する講習会、受付で講習料と引き換えに、持ち きれない程の参考書を渡され、丸2日間、消防関係のOB中心の講師が 入れ替わり立ち代り話をしていましたが、講習中ずっと居眠りをしていたの で、何を聴いたのかまるっきり記憶に残りませんでした。
参加していた周りの人達もみんなそんな状態で、それでも講習後は全員に 「防火管理者証」が交付されました。
法律で規定されている資格がなんと形骸化していることかと思いました。 このようなご経験をお持ちの方も多いことと思います。

ところで、山の話に戻りますが、ちょうど今頃の時期になりますと、アルプス の3000メートル級の山上に、「コマクサ」の花が咲き始めます。

ちょうど3年前の七月中旬、「コマクサ」の写真を撮りに、燕岳に登りました。 燕岳はいわゆる「アルプス銀座」の入り口にあたりますので、登られた方も 多いことと思いますが、登山口の中房温泉から約3時間の登りで合戦小屋 にたどり着きます。ここまで登れば、あとは比較的なだらかで展望の利く 尾根を、高山植物を愛でながらの、楽しい登りになります。ここまで来ると 誰もほっとして、小屋の前のベンチで大休止となります。

 荷物を降ろし、小屋の方に目を向けると、小屋の前のテーブルに、真っ赤 な切り口を見せたスイカが並べられ、横に置かれた水桶には、スイカと青り んごが浮いているのが見えました。そして、その横には、「冷しスイカと青りん ごあります」という張り紙も見えます。どうも、登山客相手の商売のようです。  汗をかき、あえぎあえぎここまで登ってきた私には、そのスイカと青りんご がとても新鮮で美味しそうに見え、大いに食欲をそそられました。 見ていると、ほとんどの登山客が次々とスイカを手にしています。もちろん私 も食しましたが、これは良い商売を考えたものだと感心すると同時に、標高 三千メートルに近い高地で、このような贅沢にあずかれたことに感謝の思い でした。

 間もなくたどり着いた燕岳の周辺には、高山植物の女王といわれている コマクサが、砂礫の上にすでに満開となっていました。  目的の写真を撮り、ひとしきり山の景色を楽しんだあと、立ち戻った山小屋 の入り口に、「生ビール」の張り紙があるのが目につきました。これは捨てて はおけない。
 早速、小屋に上がり込むと、ガラス窓で囲まれた眺望のよい一隅に、カフェ テラス風の場所があり、カウンターには若い男女の従業員がいました。
「生ビールください」と声を掛けると、「大・中・小どれにしますか」と返事が返っ てきました。そして「おつまみは」ときました。結局、「中」と「ウィンナー」で乾杯

といきましたが。山小屋も都会的になったものだと感心しました。  標高三千メートル、槍・穂高を眺めながらの乾杯はとても素敵でした。
   快適になった山小屋に感謝々々!
 そして、美味しかった「スイカ」と「青りんご」に感謝

 今年も出来れば、また行きたいのですが、ジョギングをしすぎて足を痛め とても行けそうもありません。
 これまでこんなことは無かったのに、やはり年のせいでしょうか。

 最初の話に戻りますが、もし高齢者のための「登山講習会」が義務付け られたら、3年毎といわず、山岳事故を起こす前に、毎年でも講習を受けた ほうが良いのかなとも思うようになった昨今です。

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★ 燕岳の写真は「写真館【34】」をご覧になってください。